菌 血 症 と は
緑膿菌は正常な皮膚や腸にも存在しますが、緑膿菌感染症になるもっとも多いきっかけは「 キズ 」です。
身体の表面にできるキズとしては、手術のキズや長い間寝ていることで起こる床ずれなどが代表的なものとして挙げられます。皮膚というバリアがなくなり弱くなった部分から、緑膿菌は簡単に身体の内部に入り込んで感染症を起こします。
そして、身体の内側では「炎症」が緑膿菌感染症のきっかけになります。膀胱炎や肺炎など身体の内部でちょっとした炎症を起こした部分は、菌が付きやすい場所になります。炎症を起こした部分に緑膿菌が付くことにより、ただの炎症だったものが緑膿菌感染症になってしまうのです。
緑膿菌は院内感染が怖い
緑膿菌感染症は身体が弱った人をターゲットにする感染症なので、病院内は緑膿菌にとっては感染が広がりやすい格好の場所です。緑膿菌がうつる経路は主に3つあります。
1. 医療器具によるもの
1つ目は、緑膿菌の付着した医療器具を使うこと。特に呼吸器に使う内視鏡や、尿管に入れるチューブ(カテーテル)などは消毒や手技が悪いと、体内に直接緑膿菌をつけてしまうことになるので注意が必要です。
2. 人からの感染
2つ目は、人から人に直接うつるパターン。患者さん同士がコミュニケーションをとる中で、咳などに含まれる緑膿菌が相手の粘膜に付着します。
3.
菌血症とは 小児
107 、参照)。 この不思議な現象に呼吸生理学者の関心が高まっています。胸部レントゲン所見で両肺が真っ白となり高度の低酸素血症がみられる状態は呼吸窮迫症候群(ARDS)と呼ばれ、呼吸器疾患の中では最重症の状態です(コラム、 No. 47 、参照)。この時には、高度の呼吸困難が症状です。 ARDSとCOVID-19のsilent hypoxiaにはどのような違いがあるのか?現時点での知見をまとめた論文を紹介します[1]。 Q.COVID-19に見られる低酸素血症とは? ・COVID-19の1/3は重症にも拘わらず呼吸困難がなく、急速に呼吸不全が悪化した。 ・パルスオキシメーターの測定値(SpO2)が70%以下(正常値:96~99%)、動脈血で直接測定した酸素分圧が40mmHg以下(正常値:80~100mmHg)でも呼吸困難を全く訴えなかった、という例がある。 Q.息切れのない低酸素血症は他疾患で見られるか? 菌血症、敗血症、敗血症性ショックの違い|医学的見地から. ・SARS(SARS-CoV-1による感染症。新型コロナウィルス感染症はSARS-CoV-2による)およびインフルエンザ(H1N1)でも呼吸困難がないが酸素吸入が必要な場合が0~27%に必要であった。このことから 息切れのない低酸素血症はウィルス感染症の特徴 ではないかと推定されている。 Q.軽度のCOVID-19で低酸素血症がかなりみられるのではないか? ・ある病院の救急外来では、2020年3月に多数の人たちの間で実施した検査では、平均SpO2/1分間の平均呼吸数の値は5. 0であった。それまでの過去3年間では、3. 2~3. 5であったのでCOVID-19の流行期に入りsilent hypoxiaが増加しているのではないかという報告がある。 Q.低酸素血症を起こす肺の病的変化とは何か? 一般的に、肺の病気で低酸素血症を来す原因は以下の5つの可能性がある。 1.吸入している空気の中の酸素分圧が低下している(吸入気の酸素分圧が低い)。 2.肺内に入る空気の量が少ない(低換気状態)。 3.拡散障害(肺胞内の酸素が肺胞の壁を越えて血管内の血液中に取り込まれない)。 4.肺胞の部分、部分で換気量に対する血液循環の効率が低下している(換気・血流不均等分布)。 5.動脈血と静脈血の経路が短絡状態(シャントと呼ばれる)。 このうち、COVID-19 の呼吸窮迫症候群(ARDS)で起こる可能性はこれまでの知見を総合すると4, 5である。 ➡ 換気・血流の不均等分布および血液路の短絡が低酸素血症を起こし、これに伴い肺動脈が低酸素状態で収縮する 現象が起る結果ではないかと推定される。 Q.COVID-19でsilent hypoxiaを起こす要因として考えられるものは何か?
ワクチンと病気について 病気(VPD)について 肺炎球菌感染症について 2021. 05.