花組『はいからさんが通る』千秋楽感想 | すみれ子の宝塚百科辞典
そして作品の感想 しかしすばらしかったのはそんなわたしの感傷を弾き飛ばす 紅緒さん(華優希さん) の好演。 「 ポーの一族 」 メ リーベル 役の時もかなり夢中だったのですが、そのあとの「A Fairy Tale」 で令嬢から老婦人まで自然に演じたのに感心していましたが、今回はどこから見ても紅緒さん。 あのメ リーベル の美少女特有の魔性性もきっと演技力のなせる技だったんだなと今さらながら感心。 というか、 華優希・・・ 恐ろしい子 !
宝塚歌劇ニュース | 三井住友カード
『はいからさん』の胸キュンアップは、やはり作・演出の小柳奈保子先生の手腕。 2. 5次元の世界を作る手腕は今や宝塚一といっても過言ではないと思います。 子供次代からインドア派で文豪作品のみならず、SF、少女マンガやミステリー作品などあらゆるジャンルの本を読んでいたと言われる小柳先生。 おそらくは『はいからさん』もその中の一つなのでしょう。 また『はいからさん』はコミック本としては全8巻。 同じく小柳先生が舞台化をてがけた『天は赤い河のほとり』の28巻には及ばないものの、長編作品。 それを2時間半の中に立体的に作り上げた作品だと思いました。 ただし幕が上がる前・・・ これってどうなのよ!と思わざるえなかった・・・ センスがまったく感じられないのですが・・・(汗)。 漫画をそのまま抜き出すにしてもコミカルすぎでは? トップスターが私だけに!宝塚『はいからさんが通る』VRがすごい | FRIDAYデジタル. さらに個人的に難をいえば「伊集院の小倉への転属」→「シベリア出兵」→「記憶喪失」→「サーシャとして日本へ」という流れが、えっ?もうそんなに話が進んでるの?と時間経過があわただしく感じたこと。 もう少し時の流れを感じられたらいいのに・・・。 なんて偉そうなことを思ってしまいました(汗)。 でも笑って楽しく観られ、伊集院忍さんにうっとりして、紅緒のまっすぐした生き方に共感して・・・とこんなふうに『はいからさん』を舞台化してくださった小柳先生には感謝!です。 ↓↓2. 『はいからさんが通る』伊集院忍は劇画から抜け出た美しさ!
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しかしまあラストシーンの環の華麗なキメ台詞と2人の幸せそうな笑顔に心いっぱい。 なんてステキな作品!と感動 していたら、大劇場公演なのでフィナーレがあります。 瀬戸かずやさんの歌からフィナーレがはじまると、音くり寿ちゃんを中心に大正モダンドレスに身を包んだモダンガールズたちが、再びあの個人的名曲「 大正デモクラシー ・ガールズ」を歌い踊ってくれたのです! 娘役中心のダンスシーンというもの自体もそう多くはない 宝塚歌劇 で、なんと途中で登場してきた男役が娘役に取り変わることなく、ただただ娘役のダンスをサポートだけして消えていったことにまた感動! 明らかにこれは 「女性賛歌」の演目であると確信 しました。 これだけでも大満足で「あ、いいよ、いいよ、お決まりの大階段群舞は」なんてとんでもないことを思っていたら、 黒燕尾服を着こなし金色の髪の毛をオールバックになでつけた柚香光が登場! 宝塚歌劇ニュース | 三井住友カード. 今回フィナーレは「大正バージョン」と「浪漫バージョン」があったのですが、 楽天 TV ライブ配信 で見たのが「大正バージョン」で大階段群舞の衣装が軍服だったのです。 「浪漫バージョン」が黒燕尾。 正統派黒燕尾&オールバック姿の男役たちが踊る。しかも中心で踊る柚香光さんも水美舞斗さんもダンスが得意。わたしは「ダンスの 花組 」で育ちましたから、見ながら思ったことは一つですよ。 花組 だ、 花組 を見てる、わたし今、 花組 を見てるんだ・・・ この感動が伝わる方には伝わると嬉しい。 さらにここから続くデュエットダンスが物語の見たかったラストシーンを見るようで、本当に幸福感に包まれました。 このフィナーレは本当にいい。もはやラインダンスの衣装すら過剰さがダサかわいく思える。笑 そしてよかったのはフィナーレだけではないのです。 舞台上の密を避けるために、大階段に並ぶ人数は制限されていましたが、大階段降りが、というか、シャンシャンじゃなくて竹刀を肩にかついで登場した紅緒さんがもう・・・! しかも大階段の上で竹刀をぶんぶん振り回し、本舞台での挨拶が終わってもシャンシャンに持ち替えることなく竹刀のままパレードに加わるんですよ! 挨拶終わって本舞台に戻るとき「はいからさんがと・お・る♪」という主題歌の歌詞の部分で、紅緒さんが竹刀を肩にかついで本舞台に走っていく。 ああ、まさにはいからさんが通ってる、今、目の前ではいからさんが通ってるんだ・・・!
柚香光(左)と華優希=宝塚歌劇団提供 1970年代の大人気少女漫画が原作。2017年に柚香光と華優希の主演で上演されて好評を博し、今回、2人のトップ就任お披露目公演として異例の再演となった。脚本・演出も初演と同じ小柳奈穂子。 大正期の東京で、見目麗しい陸軍少尉の伊集院忍(柚香)と、おてんばに自転車を乗り回し、「はいからさん」と呼ばれる女学生、花村紅緒(華)の恋物語。二人は祖父母が決めたいいなずけだが、進歩的な考えの紅緒は反発する。やがて共に過ごすにつれて互いに引かれ合うが、時代の荒波に翻弄(ほんろう)されていく。 主役の二人が漫画の世界から抜け出したように、原作のイメージを守りながらいきいきと演じている。柚香は初演から快活で心優しい忍のイメージを忠実に再現していたが、トップスターとなったことで余裕や包容力を一層強く感じさせた。華は前回、入団4年目でヒロインに抜てきされ、愛らしさと体当たりの演技が評価されていた。この3年でコメディエンヌとしての腕を磨きつつ、困難な状況でも前向きに生きようとする紅緒の芯の強さ…