『出刃包丁』の家庭での手入れ方法と研ぎ方 サビ防止の裏技も併せて紹介 | Tsurinews - Part 2
包丁研ぎをしてますと、写真の様な出刃包丁を持ってこられます。 一応!研ぐ前に説明をします。ステンレスの出刃では魚の腹出しや3枚卸しなら何とか良いでしょうが、中骨をスパッと切ろうと思っても、切れません。 これは材質と製法が違うため、切れない様になっているのです。安い出刃(3000円以下)や貰った包丁などに多いのです。 本来の出刃は打ち刃物で!峰の厚みは8mm程度以上あり、重みもあり、切る力がある訳です。 ところが、写真の様な出刃は質の良くないステンレスである上に、型抜き(打ち刃物でなく)で、おまけに薄く出来ています。あまり、良い切れ味は出ず、中骨は切れません。10歩下がって、小魚程度なら良いかもしれませんが、中ぶり以上の魚にはダメです。 こう言う場合、切れないものですから力を入れて切った時、間違えると大怪我の元になります。出刃も出来れば大と小と2本くらいは必要かと思います。何を切りたいかを明確にして、用途に応じて使う事が大切になのです。包丁は何より、その用途を理解した上で使う事が大切です。 ステンレスがダメと言っているのです訳ではありません。ステンレスでも銀三やモリブデン鋼など高級鋼材などはそれなりに切れます。 値段は値段です。良いものはそこそこ値段が張る物です。
出刃包丁の研ぎ方 ユーチューブ
秋津: ええ。料理は割と好きですね。 林さん: それなら〈牛刀 21cm〉がおすすめですよ。〈牛刀〉はお料理が好きな人ほど使っていただきたい。なぜなら、刃渡りが長めなので、刺身包丁としても使え、切っ先の鋭さがあるのでさばきもできる。1本でいろんな使い方ができるんです。女性や手の小さい方は18cmがおすすめです。 秋津: 包丁選びに迷ったら、とりあえず〈三徳包丁〉。というイメージでしたが、料理好きには〈牛刀〉だったんですね。 林さん: 〈三徳包丁〉ももちろん使いやすい包丁ですが、より料理を楽しみたい人は〈牛刀〉。また、〈牛刀〉と併せて揃えるなら、飾り切りがしやすい〈ペティナイフ〉がおすすめです。この2種類があれば快適に料理ができます。 包丁の正しい研ぎ方とは? 秋津: 続いては、包丁のお手入れについて。どれくらいの頻度で包丁は研ぐべきですか?
出刃包丁の研ぎ方 切っ先
【ポイント1】刃の角度を一定に保つ 林さん: 1つ目のポイントは研ぐ時に、砥石に対する刃の角度を変えないこと。一定の角度で研ぐことが重要です。そのために意識したいのが包丁の持ち方。利き手でハンドルを握り、人差し指を「みね(背)」に添えて、親指を刃元に乗せる。こうすることで、角度が安定しやすくなります。 ※親指を刃元にのせる時は、危険ですので刃を触らないように注意してください。 林さん: そして刃を約45~60度程度斜めに置き、ハンドルを握っていない方の手で研ぎたい部分に人差し指と中指の2本を軽く当てます。 林さん: そして、刃こぼれしにくく、よく切れる刃に仕上げるには、包丁を砥石にあてる角度を15度程度に保つこと。男性であれば小指の爪の付け根くらい、女性であれば小指の第一関節くらいまでが砥石と包丁の隙間に入るくらいが、だいたい15度です。 秋津: どれくらいの力加減で研いだらよいですか? 林さん: 強く力を入れる必要はありません。撫でるプラス腕の重さが乗る程度で十分に研げます。力やスピードよりも角度を変えないことを意識してください。また、砥石の縦幅をいっぱいに効率よく砥石を使って研ぐことがポイントです。 秋津: それはなぜですか? 林さん: 中央だけで研ぐとその部分だけがへこんで、砥石自体のカタチが変形してしまい、研ぎにくくなってしまうんです。 林さん: また、切っ先近くを研ぐ時も注意が必要。先端にかけて刃がカーブしているので、1cmずつ細かくズラして研ぐと、元の形状をキープできます。 【ポイント2】仕上がりは「バリ」が出ているかで確認! 出刃包丁の研ぎ方 ユーチューブ. 林さん: よく「何回研いだらよいですか?」という質問をいただきます。しかし、研ぎは回数ではありません。では、どのように仕上がりを確認するのか。それはある程度研ぐと刃先に現れる、「バリ」をチェックすること。 秋津: 「バリ」とは一体?
林さん: 刃物は滑らせるように切るのが基本です。お刺身は柔らかくて崩れやすいので、身に負担がかからないよう、できるだけ触れる回数を少なくするのが理想。1回で切るために、長さが必要なんです。 秋津: なるほど。 林さん: 洋包丁は名前の通り海外から輸入してきた包丁です。和包丁は基本片面だけに刃が付いているのに対し、洋包丁は両面に刃がついています。もともと洋包丁は、肉専用の包丁として使われていました。牛刀などが代表的な例ですね。 秋津: 三徳包丁も両刃ですよね。 林さん: 三徳包丁は、牛刀や菜切り包丁の利点を組み合わせたもの。お肉、お魚、お野菜と、三つの用途で使える。つまり、三つの徳があることから三徳包丁と呼ばれるように。ちなみにこの呼び名は〈貝印〉から発生した言葉なんですよ。 秋津: そうだったんですね!さすが老舗の刃物屋さんだ。 よい包丁の条件とは? 秋津: よい包丁の条件を教えてください。 林さん: 単によく切れればよいという訳ではありません。たとえば、切れ味だけの話で言えば研ぎ方でおおむね決まるので、きちんとした研ぎをすれば100円の包丁もある程度は切れるようになります。大事なのは「刃持ちのよさ」。よい材料と焼き入れの技術で刃持ちのよし悪しは決まります。長く使いたい方は、その点にも注目いただくとよいです。 秋津: なるほど。〈貝印〉にはいろいろな種類の包丁がありますが、中でもおすすめの包丁はありますか? 林さん: 〈関孫六 茜〉というシリーズは、リーズナブルな値段ながら実力十分の包丁が揃っています。刃体はサビに強い「ステンレス三層鋼」を使用。刃材に切れ味の持続性に優れた芯材に高硬度のステンレス刃物鋼を、そして両側面には研ぎがしやすいステンレス材を使っています。切れ味が長続きして、さらに研ぎのお手入れがしやすいので、長く使うことができます。 左から:貝印 関孫六 茜 牛刀 21cm 4, 752円(税込) 牛刀 18cm 4, 356円(税込) 三徳包丁 16. 5cm 4, 356円(税込) 小三徳包丁 14. 出刃包丁の研ぎ方 グラインダー. 5cm 3, 960円(税込) ペティナイフ 12cm 3, 565円(税込) 秋津: 牛刀に三徳包丁、ペティナイフ... 。本当にいろいろな種類がありますね。 林さん: 料理に対する関心度や料理をする頻度で、最適な包丁は変わります。包丁はパーソナルな道具なので、使う目的やご自身の体型に合わせて選んでみてください。 料理好きにこそおすすめしたい包丁 秋津: いろいろな種類の包丁があることは分かりましたが、正直どれを選べばよいのか... 。 林さん: 秋津さんは、よくお料理をされますか?