液 面 高 さ 計算
ナノ先輩 反応速度の高い時間帯は液粘度がまだ低いので、どうにか除熱できているよ。 でも、粘度が上がってくる後半は厳しい感じだね。また、高粘度液の冷却時間も長いので困っているよ。 そうですか~、粘度が上がると非ニュートン性が増大して、翼近傍と槽内壁面で見かけの粘度が大きく違ってくることも伝熱低下の原因かもしれませんね。 そうだ!そろそろ最終段階の高粘度領域に入っている時間だ。流動の状況を見に行こう。 はい!現場で実運転での流動状況を観察できるのは有難いです! さて、二人は交代でサイトグラスから高粘度化したポリマー液の流動状況を見ました。それが、以下の写真と動画です(便宜上、弊社200L試験機での模擬液資料を掲載)。皆さんも、確認してみて下さい。 【条件】 翼種 :3段傾斜パドル 槽内径 :600mm 液種 :非ニュートン流体(CMC水溶液 粘度20Pa・s) 液量 :130L 写真1:液面の流動状況 写真2:着色剤が翼近傍でのみ拡散 動画1:非ニュートン流体の液切れ現象 げっ、げげげっ・・・粘度が低い時は良く混ざっていたのに、一体何が起こったんだ? 差圧式レベルセンサ | レベルセンサの原理と構造 | レベルセンサ塾 | キーエンス. こ、これが、非ニュートン流体の液切れ現象か・・・はじめて見ました。 なんだい? その液切れ現象って? 高粘度の非ニュートン流体では、撹拌翼の周辺は剪断速度が高いので見かけ粘度が下がって強い循環流ができますが、翼から離れた槽内壁面付近では全体流動が急激に低下してしまい剪断速度が低くなることで見かけの粘度が増大してゼリー状になる現象のことです。小型翼を使用する際、翼近傍にしか循環流を作れない条件では、この現象が出ると聞いたことがあります。 こんな二つの流れの流動状況で、どうやってhiを計算するのだろう? 壁面は流れていないし、プルプルと揺れているだけだ。対流伝熱では槽内壁面の境界層の厚みが境膜抵抗になると勉強したけど、対流していないよ! 皆さん、いかがですか。非ニュートン流体の液切れ現象を初めて見た二人は、愕然としていますね。 上記の写真と動画は20Pa・s程度のCMC溶液(非ニュートン)での3段傾斜パドル翼での試験例です。 例えば、カレーやシチューを料理している時、お鍋の底や壁面をお玉で掻き取りたくなりますよね。それは対象液がこのような流体に近い状態だからなのです。 味噌汁とシチューでは加熱時に混ぜる道具が異なるのと同じように、対象物と操作方法の違いに応じて、最適な撹拌翼を選定することはとても大切なことなのです。全体循環流が形成できていない撹拌槽では、混合時間も伝熱係数も推算することが極めて難しいのです。 ということで、ここでご紹介した事例は少し極端な例かもしれませんが、工業的にはこのような現象に近い状況が製造途中で起こっている場合があるのです。 この事実を念頭において、境膜伝熱係数の推算式を考えてみましょう。一般的な基本式を式(1)に示します。 その他の記号は以下です。 あらあら、Nu数に、Pr数・・・、また聞きなれない言葉が出てきましたね、詳細な説明は専門書へお任せするとして、各無次元数の意味合いは、簡単に言えば、以下とお考えください。 Nu数とは?
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!』という現象も、服の繊維を拡大すれば微細な隙間が網の目のようになっているため、これも毛細管現象の一つと言えるのです。 表面張力と液ダレの関係 次に、『表面張力』と『液ダレ』の関係について説明していきます。下図をご覧ください。一般的には液体をニードルなどの細い円筒から吐出させた場合、大小はあるものの先端に滴がついていますよね?
4時間です。 ただし、タンクから流体を溢れさせたら大惨事ですので、実際には制御系(PI、PID制御)を組んで操作します。 問題② ②上記と同じ空タンクにおいて、流量 q in = 100 m 3 /h、バルブの抵抗を0. 08とした。このタンクの水位の時間変化を求めよ。 バルブを開けながら水を貯めていきます。バルブの抵抗を0. 08に変えて再度ルンゲクッタ法で計算します。 今度は、直線ではなく、カーブを描きながら水面の高さが変化していることが分かります。これは、立てた微分方程式の右辺第二項にyの関数が現れたためです。 そして、バルブを開けながら水を貯めるとある高さで一定になることが分かります。 この状態になったプロセスのことを「定常状態になった」と表現します。 このプロセスでは、定常状態における液面の高さは8mです。 問題③ ②において、流量 q in = 100 m 3 /hで水を貯めながらバルブ抵抗を0. 08としたとき、8mで水面が落ち着く(定常になる)ということがわかりました。この状態で、流量を50 m 3 /hに変更したらどのようになるのか?という問題です。 先ほどのエクセルシートにおいて、G4セルのy0を8に変更し、qを50に変更して、ルンゲクッタ法で計算します。 つまり、液面高さの初期条件を8mとして再度微分方程式を解くということです。 答えは以下のようになります。 10時間もの時間をかけて、水位が4mまで落ちるという計算結果になりました。 プロセス制御 これまで解いた問題は制御という操作を全く行わなかったときにどうなるか?を考えていました。 制御という操作を行わないと、例えば問1のような状況で流出バルブを締めて貯水を始め、流入バルブを開けっぱなしにしていたら、タンクから流体が溢れてしまったという惨事を招きます。特に流体が毒劇物だったり石油精製物だったら危険です。 こういったことを防ぐためにプロセスには 自動制御系 が組まれています。次回の記事では、この自動制御系の仕組みについてまとめてみたいと思います。