鉛蓄電池が苦手な人へ!仕組みから式の作り方/計算問題まで総まとめ
また、この酸化剤が「 硫酸酸性状態で使わなければならない 」というのは、MnO₄⁻が酸化剤としてはたらくには H⁺が必要で 、そのために 強酸である硫酸を用いる からだ、ということが分かりますね。 2⃣ K₂Cr₂O₇の場合 K₂Cr₂O₇(ニクロム酸カリウム)もKMnO₄と同じように「 OにH⁺がattackする 」と考えます! K₂CrO₇は電離して2K⁺とCr₂O₇²⁻になります。Cr₂O₇²⁻のOは7個なので14個のH⁺でattackし7H₂Oができます。 またCr₂O₇²⁻のCrの酸化数は6で、 Crの陽イオンは Cr³⁺ です。Crが2個あることに注意すれば電子6個奪えばよさそうです。 以上より Cr₂O₇²⁻+14H⁺+6e⁻→2Cr³⁺+7H₂O と、これまた一発で書けます。 そしてもちろん、この酸化剤においてもH⁺attackのために「硫酸酸性条件」が必要です。 3⃣ 熱濃硫酸の場合 硫酸H₂SO₄の場合はどうなるでしょうか?
代謝の中核をなす電子運搬体 Nadh: 構造、機能など
「何かめんどくさい」「分かりにくい!」「こんなの覚えられない!」という方がほとんどだと思います。 ここまで話したのはあくまで「 教科書的な 」考え方であり、いちいち問題で半反応式を二つ作って、足して反応式を作るのは非常に効率が悪いし、間違う可能性もあります。 そしてこれの解決策として「じゃあ覚えろ!」と言われますが、こんな大量のものを覚えるのも、忘れないのも非現実的です。 と、いうことで、次回からは 各酸化剤、還元剤の解説 をしていきます!これをみれば 少ない暗記なのに一発でスラスラ半反応式を作れる と思います!お楽しみに! それでは、ありがとうございました!
この場合には, 元から存在するイオンと併せることにより,イオンを処理することができます. 右辺のみにイオンが生じるとき 希硝酸$\ce{HNO3}$と二酸化硫黄$\ce{SO3}$の酸化還元反応を考えます. 希硝酸$\ce{HNO3}$の半反応式は です.電子$\ce{e-}$の係数は(1)は3で(2)は2と異なりますから,(1)の両辺に2をかけたものと(2)の両辺に3をかけたものを足すと, が得られました. しかし,反応後の右辺には硫酸イオン$\ce{SO4^2-}$と水素イオン$\ce{H+}$が残っています.原則として,化学反応式中にイオンがあってはいけないので,このイオンを消す必要があります. いま, 硫酸イオン$\ce{SO4^2-}$1個と水素イオン$\ce{H+}$2個を合わせて硫酸$\ce{H2SO4}$とすることができる ので,次のようになって酸化還元反応式が完成です. 左辺にイオンが生じるとき 硫酸酸性下での過マンガン酸カリウム$\ce{KMnO4}$と硫化水素$\ce{H2S}$の酸化還元反応を考えます. 過マンガン酸カリウム$\ce{KMnO4}$の半反応式は です.電子$\ce{e-}$の係数は(1)は5で(2)は2と異なりますから,(1)の両辺に2をかけたものと(2)の両辺に5をかけたものを足すと, しかし,反応前の左辺には過マンガン酸イオン$\ce{MnO4^-}$と水素イオン$\ce{H+}$が,反応後の右辺にはマンガン(II)イオン$\ce{Mn^2+}$が残っていますから,これらを消さなければなりません. ここで, (1)の半反応式は過マンガン酸カリウム$\ce{KMnO4}$の半反応式だったことを思い出すと,溶液中にはカリウムイオン$\ce{K+}$が存在しているはずです. そこで,カリウムイオン$\ce{K+}$1個と過マンガン酸イオン$\ce{MnO4^-}$1個を合わせて過マンガン酸カリウム$\ce{KMnO4}$とすることができるので,両辺にカリウムイオン$\ce{K+}$を2個加えれば次のようになります. 次に思い出したいのは,今は硫酸酸性下での反応だということです.つまり,溶液中には硫酸イオン$\ce{SO4^2-}$が存在しています.両辺に硫酸イオン$\ce{SO4^2-}$を3個加えれば次のようになって酸化還元反応が完成します.