バーネット の 秘密 の 花園
ブックトーク 2020. 8. 13 2.
秘密の花園(フランシス・ホジソン・バーネット著、1911)のあらすじ。
突然の渡英、領主修業、ニセ者現る……少年の運命は? 大人も子供も楽しめる新訳! 100年前の挿絵・口絵も収録 物語 心優しく美しい少年セドリックは、ニューヨークで母親と暮らしていたが、七歳のある日、自分が英国の貴族ドリンコート伯爵の唯一の跡継ぎフォントルロイ卿であることを知らされる。渡英して祖父の住む城で教育を受けることになるが……。読みやすい新訳と壮麗な挿絵で蘇る不朽の名作。 目次 小公子 解説 安達まみ 年譜 訳者あとがき
秘密の花園を見れた僕は生きるぞ! きっと歩けるようになる! そして発明家になるんだ! よし! 一つ、実験をしよう」 土いじりをし、草花を慈しみ、大地を踏みしめて歩く... 僕は生きる! 秘密の花園(フランシス・ホジソン・バーネット著、1911)のあらすじ。. そう強く念じながら... コリンの"実験"結果は... 妻を亡くしたことで生きる気力を10年前に失っていたコリンの父(メアリの叔父)が塀の向う側から聴こえてくる子供たちの笑い声に気付き... なんて感動的なエンディング! 当時はまだ自分が子供だったからかな... 少女のような感性を失ったであろう大人になった自分が今、読んでみたら、どうだろう... 一ページ目を開く前の、そんな心配は御無用だった。 ディコンのように木々や動植物と対話する。 一日に何キロも歩く。 メアリのようにコリンを通じて、かつての自分と生き写しのような癇癪もちを改めなきゃ!と少なからず思う。 スコップで土を掘り、種を撒いてみる。 コリンのように、自分の気持ちを「もうすぐ死ぬ」から「絶対に生きる!」とプラスの方へ向け、どうなるか「実験」してみる。 心と身体は一体だ、と分かり切ったことをコリンの実験を通じて再確認。 辛い目にあったとき、楽しいことを想い浮かべよう、楽しいお話を書こう、と子供なりの"努力"をした日々が思い出され、あれもコリンと同じ実験だったよなぁと懐かしくなった。 そして大人になった今も変わらず、いや、人生色々な体験を重ねた今だからこその、なんというか、想いや感動もあったのだ... と思う。心を病んでいる暇などない、と。外に出て(コロナなので三密は避けた上で)陽射しや風を肌に感じ、雨音を聴き、土に触れ体を動かせばお腹が空く。これが生きているということ。(谷川俊太郎だなぁ) 少女文学、世界の名作、という枠を超えた良書! 現代に、コロナ禍に疲れた大人こそ読むべき本!